Let's Play The Piano〜ピアノを始めよう!〜

楽典

はじめに

これまで楽譜を読むのに欠かせない理論(全音、半音、音符の種類,調etc)や用語を学んできました。
そういった理論のことを楽典といいます。
ここでは今まで触れていない楽典についてまとめてみました。

これらを知らなくても楽譜は読めますが、後々必要となりますので徐々に覚えましょう。
楽譜だけでなく解説や教則本などを読んでいると音楽用語が沢山出てきます。

◆楽典の本を購入する◆
もっと詳しく知りたい、いろいろ問題を解いてみたいと思ったら本を購入することをお勧めします。
左から1番目、2番目は音大生・教育学部音楽科生の定番書です。
白の表紙のほうがより詳しいので音大生ならば此方をお勧めします。
他は簡単な入門書。

五線


五線の名称を覚えましょう。
五線は下から第1線、第2線と数えます。またその間を第1間といいます。
第5間とうものはないので注意してください。

五線からはみ出る音の場合、短い線を書きます。
例えばト音記号のド(下第1線上のド)。その線を”加線”といいます。
それが五線の下につくと下第1線…などの様に呼ばれます。

音程

音程とは音の隔たりのことです。
音程を表記するためには○度 と書きます。
例えば左の楽譜(音部記号はト音記号です)の1 を見てください。
ファの次の音もファです。この様に同じ音の音程は1度と呼ばれます。
(同じ音なら0度じゃないか?と思われるかもしれませんが、これは0という概念が生まれる前から決まっていたからだそうです。)

は「ファソ」と2つ離れているので2度、は「ファソラ」と3つ離れているので3度となります。


左の楽譜を見てください。
右手がずっと同じ音程で進んでいるのがわかりますか?
右手の最初の音を見てみましょう。「レファ」「ドミ」「レファ」…全部3度で進行しています。
この曲の題名は「3度のエチュード」(ドビュッシー作曲)
練習曲によく見られますが3度の〜とか6度の〜とかいうのは音程のことなのです。


幹音のみの音程

音程には大きくわけると1、4、5、8度のグループと2,3,6,7度のグループがあります。
それ以上の音程はこれらの応用になります。

完全〜度

ではもっと詳しく説明します。
最初は幹音(♯、♭のつかない音のこと)の音程です。
完全○度といわれる種類から見ていきましょう。
1度、4度、5度、8度の音程は完全〜度と呼ばれます。
例えば右の楽譜の
1は完全1度、
2は完全8度、
3は完全5度、
5は完全4度です。


では4は?
完全5度、、、、ではありません。
完全5度の場合は半音が1つしか含まれないのです。
しかしシ〜ファの場合半音が2つ(シドとミファ)があり完全よりも音程が狭いので減5度と呼ばれます。

6は完全4度?、、、ではありません。
ファ〜シの音程の場合、半音が一つも含まれていません。
完全4度より音程が広いので増4度と呼ばれます。

この例の4と6は注意してくださいね。


長・短〜度

残りの2,3,6,7度は長○度、短○度 と呼ばれる種類です。
何が長で短なのかは「半音(ミファとシド)」が鍵になります。
短2度は「ミファ」「シド」の半音の2つのみです。
あとは長2度になります。

3度は半音が含まれる音程が短3度となります。
上の譜例の場合2番が短3度です。
6度、7度は半音が1つの場合は長○度、2つの場合は短○度となります。

6,7度の他の見分け方として上の楽譜のように最初の音(低い音)を1オクターブ上げて音程を見てください。
3番場合「ドラ」を「ラド」にして見ると半音を1つ含むので短3度です。
1オクターブ挙げた音程が短3度の場合、長6度。長3度なら短6度です。
7度も同じく1オクターブ上げた音程が短2度の場合は長7度、長2度の場合は短7度です。
つまり1オクターブ上げた音程が短だったら長に、長だったら短になるということです。


派生音を含む音程

次は派生音(♯、♭がついた場合) を含んだ場合の音程です。

まずは上の図を元に見ていきます。
半音変わるごとに1コマ進めていってください。
音程が狭くなれば左へ、広くなれば右に行きます。


上の音が♯なら音程が広くなり、♭なら狭くなる。
逆に下の音が♯なら音程が狭くなり、♭なら狭くなるということなのです。
頭の中に鍵盤を描いて考えると楽です。
最初に♯、♭なしで鍵盤で押さえ、♯、♭が付くことで指と指の幅がどうなるか考えてください。
狭くなれば音程も狭く、広くなれば音程も広くなります。


まずは例題の最初の和音から。
まずはシャープ、フラットをなくします。「ドラ」なので長6度。
図の”長”の所からスタート。

ラにフラットがついて半音下がります。
音程が半音狭くなってので左の”短”に行きます。
これで終わりですので答えは「短6度」ということです。

次の和音。
「シファ」なので5度。でも注意!
半音が2つなので減5度です。よって最初の位置は”減”のところ。
ファがシャープで半音上がっているので1つ右上に移動します。
(5度なので右下”短”には進まないでね。)
よって答えは「完全5度」

両方の音に♯、♭が付いている場合は1つずつ見ていきましょう。
ダブル♯やダブル♭の場合は2マス進みます。

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